カラーコーディネーター検定試験ってどんな感じ?
2019年6月、約1ヶ月の勉強時間でカラーコーディネーター検定試験2級・3級の併願試験を受験し、独学ながら無事合格することができました。
そこから感じたポイントやコツ、個人的に感じた難易度などを書き留めておきます。
カラーコーディネーターの資格取得を検討している方や、すでに試験を控えている方など、経験者の体験談の1つとして参考にしてみてください。
目次
カラーコーディネーター検定ってどんな試験?
カラーコーディネーター検定試験ってどんな試験?
僕は実際に試験を受けるまでは名前の通り「カラーをコーディネーション」する能力を検定する為の試験だと思っていました。
しかし、実際に3級と2級の試験を終えた今のイメージを述べると、カラーコーディネーター検定試験とは、カラーをコーディネートするための色の相性や配色コツといったところはもちろん、主には実際に様々な業種の実務の中でその能力を活用する為のノウハウの把握に重きをおいた内容の検定試験です。
色の概念から、歴史、様々な色相環、カラーチャートの概要や扱い方、色盲を持つ方の見え方の把握や、色彩のもつ心理的効果。さらには色の測定方法、印刷や建築などの実務の中で、色彩の品質を管理する為のノウハウ、などなど。
実務の中で扱う色彩について、幅広い視点からその知識レベルを認定するための資格試験と言えます。
カラーコーディネーター検定試験の概要
※下記概要は2019年7月現在の東京商工会議所検定試験情報情報を参考にしています。
資格の種類
カラーコーディネーター検定試験
3級/2級/1級
の3階級で構成されたです。
後に詳しく概要をまとめていますが、1級については3つの分野に別れており、その中からいずれか1つを選択して受験する事となります。
試験日程
3級・2級 | 6月、12月の年2回 |
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1級 | 12月の年1回 |
願書受付期間
3級・2級 | 4月上旬~5月上旬・9月中旬~10月中旬 |
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1級 | 9月中旬~10月中旬 |
合格発表日
3級・2級 | 7月中旬・1月上旬 |
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1級 | 1月下旬 |
受験場所
全国各地(商工会議所など)
開催者
東京商工会議所
カラーコーディネーター検定試験R | 公式サイト
http://www.kentei.org/color/
受験料
3級 | 5,250円 |
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2級 | 7,340円 |
1級 | 9,440円 |
受験資格
特になし。
1級、2級からの受験や、1・2級、2・3級の併願受験もできます。
合格率(2018年度)
3級 | 58.5% |
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2級 | 35.1% |
1級 | 37.1% |
試験に必要なもの
- 受験票
- 筆記用具(マークシート記述用の黒鉛筆・シャーペン、プ消しゴム)
- 身分証明書(運転免許証、個人番号カード、学生証など)
受験申し込みから合格通知までの大まかな流れ
約2ヶ月前に受験の申し込みの登録をする。
申し込みはカラーコーディネーター検定試験公式のWebサイトまたは、電話にて申し込み。
↓
<約1週間後>
↓
申込書(払込取扱票)が届く。受験料を支払う。
↓
受験票が届く。試験会場、受験番号などを確認する。
↓
<約1週間後>
↓
試験日
↓
<約3週間後>
↓
Webサイトにて成績票が公開(電話でも確認可)。
↓
<約2週間後>
↓
合格証到着
申し込みから合格証到着まで、ザッと4ヶ月の日程となります。
試験の内容
カラーコーディネーター検定試験3級
試験方式 | マークシート |
---|---|
試験時間 | 120分 |
問題数 | 70問 |
合格条件 | 100点満点中70点以上獲得で合格(1問あたり1~2点) |
項目名 |
|
公式テキスト&問題集 |
カラーコーディネーター検定試験2級
試験方式 | マークシート |
---|---|
試験時間 | 120分 |
問題数 | 100問 |
合格条件 | 100点満点中70点以上獲得で合格(1問あたり1点) |
項目名 | 1. カラーコーディネーションの意義
2. 色彩の歴史的展望と現状
3. 生活者の視点からの色彩
4. 生産者の視点からの色彩
5. カラーコーディネーターの視点
|
公式テキスト&問題集 |
カラーコーディネーター検定試験2級
試験方式 | マークシート方式 + 論述問題 |
---|---|
試験時間 | 150分 |
問題数 | 65問 + 記述2問 |
合格条件 | 100点満点中70点以上獲得で合格 |
項目名 | 3つの分野のうち、1つの分野を選択して受験 第1分野「ファッション色彩」
第2分野「商品色彩」
第3分野「環境色彩」
|
公式テキスト&問題集 |
勉強時間や勉強方法などの個人的な体験談
受験内容
カラーコーディネーター3級と2級の併願受験をしました。
勉強時間
カラーコーディネーター3級と2級の併願受験の為に費やした勉強時間は、
約1ヶ月です。
6月16日に試験が予定されていたので5月20日より勉強を始めました。
実質の勉強期間は27日です。
勉強方法
勉強期間:1〜10日目
カラーコーディネーター3級の公式テキストを一通り読み、3級の公式問題集を巻末の過去問題集以外を解く。
勉強期間:11〜20日目
カラーコーディネーター2級の公式テキストを一通り読み、2級の公式問題集を巻末の過去問題集以外を解く。
勉強期間:21〜23日目
公式テキストではないカラーコーディネーター3級と2級の解説本を読み理解を深める。
勉強期間:24〜27日目
公式問題集巻末にある過去問の模擬テストとして本番を想定して解く。
こんな感じて約1ヶ月かけて勉強しました。
試験当日の雰囲気、年齢層、男女比、人数など
試験会場は、応募時に指定した地域にある会場が後日ハガキにて通知されました。
僕の場合は試験会場は商工会議所内の会場でした。
試験まず3級の試験から始まり、男女比は女性の方が多く、10代から40代ほどの年齢層。比較的10代~20代の方が多いと感じました。
3級の試験が終わるり約1時間後に2級の試験が開始されます。2級の方は3級と比べぐっと人数が減り、年齢層も20~30代という感じでした。
試験の流れは、
開場 → 受験番号のふられた自席に座る → 試験説明 → 筆記用具と証明証を机に出しておく → 問題用紙とCCICの簡易カラーチャートと解答用紙の配布→試験開始 → 早めに解答終われば手を上げて解答用紙を提出し退室してOK。
という流れで試験を終えました。
試験合格のポイントやコツ
「何だか想像していたより小難しい…。」
試験の勉強の率直な感想と難易度
- 内容はなんだか想像以上に小難しい。
- カラーコーディネーターという名称だけど、産業で色彩を扱う為の概念や実務的なノウハウといった感じ。
- 3級は2週間ほど勉強時間をとればまあなんとかなる。
- 2級はまあまあしんどいけど、2週間しっかり勉強すればなんとかなる。
まず、試験勉強前の僕の状態ですが、Webデザイン携わった仕事の経験もあり、カラー、色彩の知識に関してはうっすら独学の知識があるというという感じでした。
「Webサイト製作の経験もあるし、うっすらデ色彩に関しての知識もある。だからまあ、それなりになんとかなるだろう。」
というまあまあ軽い考えで試験に応募しました。
が、実際に3級の公式テキストを購入し読み始めたところ、
「なんか思ってたのと違う…。無駄に小難しくてテキストの内容全然頭に入ってこない。分からない…。ヤバイ。」
勉強をはじめてみて「まあなんとかなるだろう。」という甘い考えが一瞬で切り1ヶ月結構頑張って勉強するハメになりました。
カラーコーディネーター。
名称だけ聞くとなんだかオシャレに配色とかしそうな感じですが、カラーコーディネーター検定試験は色の組み合わせがどうというより、印刷、建築、カラーユニバーサルデザイン、根本的な色の仕組み、業務で色を扱う際の指示や方法といった、様々な産業で色彩を扱う為の実務的なノウハウといった感じの勉強になります。
なお、試験の勉強の内容を一言でいうと、
「暗記」 +「 CCICを使った配色問題の解き方を身につける」
という勉強になります。
CCICとは、商工会議所カラーコーディネーションチャート(The Chamber of Commerce & Industry Color Coordination Chart)の事です。
試験の割合としては個人的な感覚ですが、暗記とCCIC配色問題で「9 : 1」という感じでした。
ということで、ほぼ暗記という感じの勉強になります。
公式テキストは正直分かりにくい…。しかし持っていた方が無難。
公式テキストのメリット・デメリット
メリット
- 試験問題が公式テキストの文章から抜粋された問題が出題される為、読み込んでおくと解答が予測できる。
- 問題の意味や答えが分からなければ、公式テキストの該当文章を参照する事で問われているポイントが正確に分かる。
- 試験が終わった直後に自己採点ができる。
デメリット
- 販売価格が高い(特に2級)。
- 言い回しが小難しくて分かりにくい。
- 出題範囲網羅した公式テキストなので、合格を目指した試験対策の為に作られている訳ではない。その為、試験で問われる要点が把握しにくい。
理数系的な説明と小難しい言い回しで難解に感じる公式テキスト。
勉強の最初に何とか無理やり一通り文字を追って読みましたが、その時点でイマイチ暗記も理解も出来ませんでした。
とりあえず問題集に取り掛かったものの最初は全然正解できませんでした。
しかしながら、間違いながらも解いているうちに段々全体像見えてきて、問われるポイントや要領が見えてきて正解率を上げる事ができたという感じの勉強でした。
正直僕の個人的な感想としては、公式テキストはゼロから勉強を始める方にとってはかなり読みにくいと思います。
そしてこれはカラーコーディネーターという名目もあり、紙での色の再現にコストがかかっているのか公式テキストは値段がけっこう高い(特に2級の公式テキスト)です…。
試験自体の受験料は他の資格試験と比べ特段に高いという訳ではありませんが、テキストで費用がそれなりに持っていかれます。
ただ、そんな公式テキストですが、持っておいた方が良い理由があります。
それは、
試験の問題が公式テキストから抜粋された文章で出題される
という事です。
公式テキストの内容を踏まえて問題文が作られている訳ではなく、
試験の問題はどこかしらテキストに書いてある文章の内容から出題されます。
ですので、公式テキストは手元に用意しておいた方が合格の確率は上がります。
ちなみに、中古本でも公式テキストはなかなか安く手に入れる事ができませんでした。
何故なら定期的にテキストが改定されている為、最新版がそんなに出回らないからです。
逆に試験が終わり即本を売れば、それなりの価格で販売できます。
ただ改訂書籍が出てしまうと価値が無くなってしまうのでご注意下さい。
この部分は僕は実際に試験を受けるにあたり、思っていたよりお金かってしまったと痛感した部分でした。
公式テキスト以外の解説書籍の方が分かりやすかった
公式テキストではない解説書籍のメリット・デメリット
メリット
- 図解やイラストで公式テキストの説明の内容をイメージしやすく理解しやすい。
- 各色相環の比較など、特徴やポイントが表なってまとまっていて、それぞれの特徴や違いを把握しやすい。
- 暗記するべきポイントがまとまっていて効率よく勉強できる。
- 販売価格が公式テキストより安い。
デメリット
- 良くも悪くも要点がまとまっている事で、過去問や問題集から逆引きしても、該当する文章がなく、分からない場合がある。
- 試験問題が公式テキストの文章からの抜粋の為、公式テキストを読んでいた方が回答がピンとくる場合がある。
- 試験後の自己採点が正確にできない。
公式テキストを読んだだけでは内容がイマイチ噛み砕いて理解できなかった僕は、結局公式テキスト以外の解説書も購入しました。
読んでみた感想は、公式テキストより図解や比較表が作りこまれており、内容がイメージしやすく理解しやすいと感じました。
感覚的には、3級だけなら正直公式テキストではない解説本のみで十分対応できると思います。
2級に関しては範囲が広い事もあり、解説本だけではカバーしきれていないところも少しある様に感じました。
ただ、シンプルに合格する事だけを目指し、独学でも要領よく勉強できる方なら、解説テキスト+公式問題集でも何とかなると思います。
僕は結局、公式テキスト+公式問題集+解説テキストを購入してその力を借り、なかなかの出費のもと資格を取得する事となりした…。
なんとか1発で合格
まわりにカラーコーディネーターの資格を持っている方もおらず、何とか独学で要領を把握しながらこんな感じで試験を受験したところ、ありがたい事に何とか1発で合格する事ができました。
想像していたより難解で手こずったり、書籍の購入に出費がかさんでしまったので、絶対落ちたくないという気持ちになれたのが逆に良かったのかもしれません。
使用した書籍
カラーコーディネーター3級
カラーコーディネーター3級の勉強には
- カラーコーディネーションの基礎―カラーコーディネーター検定試験3級公式テキスト〈第4版〉
- カラーコーディネーター検定試験3級問題集―カラーコーディネーションの基礎〈第3版〉
- 認定講師が教えるカラーコーディネーター3級テキスト&問題
の3冊を利用しました。
公式テキストは改定前のテキストは中古で安く手に入れる事ができますが、その時の最新版を購入して勉強する様にしました。
カラーコーディネーター2級
カラーコーディネーター2級の勉強には
- カラーコーディネーター検定試験2級公式テキスト カラーコーディネーション〈第3版〉
- カラーコーディネーター検定試験2級問題集〈最新版〉
- 一発合格! カラーコーディネーター2級 完全攻略テキスト&問題集【第2版】
の3冊を利用しました。
まとめ
思い立ってから約1ヶ月の勉強期間で取得した、カラーコーディネーター2級と3級の試験の概要と体験談でした。
この記事が資格の取得を検討している方、これから試験を控えている方の少しでもお力になれば幸いです。
「Webデザインやプログラミングに興味はあるんだけど、本を読んでてもちんぷんかんぷんでできる気がしない…。」
無料体験コース開催中!オンラインプログラミングスクール「TechAcademy」
僕もそうでしたが、Webデザインやプログラミングは、最初の基礎を身につけるまでが本当に一番大変です。
ただ、キチンとした基礎を身につける事ができれば、あとは独学でも様々な言語に手を広げていく事ができます。
今の時代、YoutubeやWebに無料の有益な情報もたくさんあるので、しっかりとした目標を見定めて勉強すれば独学も不可能ではないです。
ただ、ネットは有益な情報もあれば微妙な情報も混在しているので、どうしても回り道になったり独特なやり方が身についてしまったり、といったデメリットもあります。
僕も最初は独学でプログラミングスキルを身につけようとして何度も挫折してきました。
もし独学で苦戦しているなら、最初はスクールの力を借りるのも1つの選択肢です。
「最短でプログラミングスキルを身に付けたい。」
「間違いのない、しっかりとしたプログラミングの基礎を勉強したい。」
「一緒に切磋琢磨できるプログラミング仲間が欲しい。」
「スキルを活かした場所や時間にとらわれない新しい時代の生き方をしたい。」
そういった方は、実績のあるオンラインスクールを一度無料体験してみることをオススメします。
プログラミングのオンラインスクールも探せば色々選択肢があります。
その中でも圧倒的な知名度を誇る
無料コースを試してみてやめるもよしですし、手応えを感じれば、まずはその勢いで基礎を固める事を目指してみるのもアリです。
まずは1つの言語の基礎をしっかり身に着ける事ができれば、様々なプログラミング言語の習得の難易度も一気に下がります。
スキルは奪われないし裏切りません。
その中でもプログラミングスキルは将来に希望もあり、単純にできる様になるととっても楽しい上に、人生の助けにもなります。
登録は5分もあれば十分できます。独学で行きづまったり、モチベーションが保てず挫折した経験のある方は、とりあえず